まるごとみんご

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水曜日が消えた(ネタばれあり)

水曜日が消えた」を観た。

 

 

 

 

 

今回のブログはネタばれあり。閲覧にはご注意ください。

 

曜日ごとに入れ替わる「7人の僕」。曜日ごとに違う人格が現れる多重人格者、その中の「火曜日」が主人公だ。

上に埋め込んだ予告動画によれば、この映画のジャンルはサスペンス。

 

突然だが、サスペンスにおける多重人格の設定は、ワタクシが一番嫌いな設定だ。終盤までの展開がどんなにスリリングであっても、犯人は多重人格者でしたというエンディングにたどり着いた瞬間、一気にがっかりする。華麗などんでん返し、ではなく、最後の最後で最悪なオチ。駄作ボックス行きだ。

 

しかし、「水曜日が消えた」は、最後まで面白かった。オチとして多重人格が使われているわけではないからだと思う。次々に死体が出てくるわけではないし、大きな事件が続発するわけでもない。はたから見れば平穏な日々なのだけど、主人公と同じで見る映画はハラハラドキドキ、胸騒ぎが止まらない展開。そのギャップが新鮮ですごく面白かった。

 

曜日ごとにきっかり入れ替わる設定や、7人の人格が付箋やゲームでコミュニケーションをとる様子、クローゼットの使われ方。見た目は一人なのに、実質的には7人の共同生活。その描かれ方がとても面白かった。ベースは朗らかだけど、かすかな変態性が垣間見える中村倫也氏。この主人公によくマッチしていたと思う。ちなみに、ワタクシは「月曜日」の人格が一番好きだ。

 

主人公の元同級生「一ノ瀬」を演じた女優、石橋菜津美さんも好き。この映画で初めて知った女優さんだけど、ショートヘアがよく似合っていて、飄々としているのに、温かい雰囲気がとてもいい感じだった。

さらに、この映画は原作があるわけではなく、吉野耕平監督発案のオリジナルストーリーなんだとか。原作がある映画が多い中、見ごたえのあるオリジナル作品に出会えたことに感謝。久々に映画館で観た映画が素敵な作品だったことに感謝。

 

鑑賞後、自分をいたわってやりたくなる、自分に対する愛しさが増すような温かい気持ちになった。

 

☆☆☆☆