まるごとみんご

エンタメ大好きみんごが繰り広げる何気ない日常生活

もしも命が描けたら

もしも命が描けたら」を観た。

 

 

鈴木おさむさん作・演出。主演は田中圭さん。田中さん含め出演するのは、たった三人。舞台上の大道具も必要最低限。ミニマライズされた構成だけど、月をめぐるストーリーはとても深い愛に満ちていて、物語が進むにつれて徐々に登場人物の関係性が浮き彫りになり、人を思う気持ちに胸が締め付けられる。神秘的な雰囲気と人間の生々しさが絶妙に絡み合った、とても奥行きのある舞台だ。透き通るような儚さと深い愛情。観終わった後に、浄化されたような清廉感と満足感を感じる舞台。観れて本当に良かった。

 

それにしてもこの舞台、田中圭さんのセリフ量が尋常じゃない。ワタクシが在宅勤務を開始して1年と4か月ほど立つ。一人暮らしだし、仕事は資料作成が中心だから、人と話す機会はめっきり減った。そんなワタクシが話した1年4か月分の会話と、この舞台における田中圭さんのセリフ量は同レベルなんじゃないかってくらい、すごい量だ。それを、それこそ多種多様な声色と表情で放っていて、田中圭さんという役者さんに宇宙の様な雰囲気を感じてしまった。

 

真夏の夜に、静かに深く感動できる素敵な舞台だった。

 

☆☆☆☆