いのちの停車場
「いのちの停車場」を観た。
石川県で在宅医療を行っている診療所に勤める女医が主人公の映画だ。
患者さんとそのご家族の事情や考え方はそれぞれで、「こういうケースもあるのか」と新たな発見を伴いながらの鑑賞だった。
病気になるのが自分だったら、家族だったら・・・
置かれた立場によって、何が一番望ましいのかは違ってくるはず。誰かに極端なしわ寄せが行くことなく、病気と闘ったり、付き合ったりしていくことができるのが理想だけど、行うは難し・・・。病気は誰にでも起こりえる未来。普段、健康だとなかなか考えないことだけど、自分や家族が病気になった時にどうするか、それを考えるきっかけとなった。
この映画は情景がとてもきれいだと思う。
私が一番印象に残ったのは、診療所のみんなの行きつけのバー「STATION」だ。バーというには、あまりに居心地が良すぎるほどの、心のシェルター的な空間だ。天井(?)が大きな赤い唐傘のようなデザインで、赤い布越しにもれる灯りがとてもあたたかい。
他にも、印象的な情景がたくさんあって、ストーリーと相まって、しんみりと心の奥深くまで浸透してくるような感覚に陥る。
東京は緊急事態宣言下で、5月末までしばらく大きな映画館は休業してたから、約2か月ぶりで映画館で観た映画。再開が本当にうれしかった。
☆☆☆☆