まるごとみんご

エンタメ大好きみんごが繰り広げる何気ない日常生活

珍渦虫

珍渦虫。と書いて、「ちんうずむし」と読む。ワタクシが観た舞台のタイトルです。女優の水野美紀さんが主催する演劇ユニット「プロペラ犬」の舞台です。

 

劇場は、下北沢のザ・スズナリ。昔のアパートによくあるような鉄の階段をカンカンと鳴らしながら2階に上がっていくと、こじんまりとした客席がある。初めて行ったけど、ザ・下北。そんな雰囲気の劇場(←ワタクシの勝手なイメージだけれども。)

 

ストーリーは、とある引きこもり作家のトラウマと、失われた記憶をめぐる物語。舞台セットや背景は、最初から最後まで大きく変わることなく、ずっと同じ物が使われていて、本当に質素なものなんだけれども、主人公が書いた物語の中の世界、主人公の幼少期の頃の世界、そして、主人公が失っている曖昧模糊とした記憶のイメージ、、、、といった全く異なる世界が、その同じ舞台セットの中で全く違った雰囲気で展開されていくので、その演出と演技のすごさに引き込まれる。衣装も何ひとつ特別なものは使われていなくて、多分高校の文化祭の演劇発表でも出来そうなレベルのセットと衣装なんだけど、そこで繰り広げられる演技や演出の虜。舞台の良し悪しは、その劇場の大きさや設備とは無関係なんだと、改めて思い知る。

 

それに、失われた記憶、心のずっと奥に閉じ込めてしまった記憶っていう、本来なら形のないものをビジュアル化するとこうなるんだなぁって。きっと、マンガやドラマや、映画では成しえない表現方法がそこにあって、舞台ってやっぱりすごいんだなぁって、思いました。

オリジナルを見つけると、俄然面白いものになるんだね~。

 

文化の日にふさわしい一日になった。

(夜、舞台を観に行く前までは、一日中パジャマでゲームしていたんだけどね。)